「ギヴン」は音楽とバンドがベースで物語重視の作品です。
エロ度はあまり高くないので、エロさを求める人には不向きな作品かもしれません。
BL感は、後半になればなるほど高まっていきますが、ストーリーが長いので飽きっぽい人にはあまりお勧めできません。
逆にじっくり読める人には最高の作品だと思います。
「ギヴン」1巻ネタバレ
ギターに没頭する高校生、上ノ山立夏はある日の昼休みに昼寝スペースとして使っている、穴場の場所にいつものように向かった。
だが、そこには同級生の佐藤真冬という先客がおり、彼はギターを抱えたまま眠っている。
真冬が目を覚まし起き上がった時、真冬のギターの弦が切れていることに上ノ山は気づく。
そのことを指摘するが、真冬はギターが弦を張り直せば直ることさえも知らず、ギターの知識を全く持っていなかった。
上ノ山は真冬のギターを後味の悪さから直してやり、そしてチューニングができているか確認するため、適当なコードを弾く。
そのコードが真冬の心をたまたま掴んでしまった。
真冬は上ノ山にギターを教えてほしいと、しつこく付きまとうが、上ノ山は教えたことがないからと頑として断り続ける。
それでも真冬は上ノ山の後を離れず、とうとう上ノ山の組んでいるバンドの練習場所までついて来た。
上ノ山の組んでいるバンドのメンバーは上ノ山よりも年上で、ベースを担当する中山春樹は大学院生、ドラムを担当する梶秋彦は大学生。
2人は真冬がいることに賛成するが、上ノ山は反対する。
だが、その数日後、真冬は自分でギターを練習し、もう一度上ノ山にギターを教えてほしいと、練習場所に現れた。
ついに上ノ山は折れ、真冬にギターを教えることにした。
だが、その真冬には何か抱えているものがあるようで……
学校にアルバイトにバンド、そして恋愛。彼らの青春の道はどう進むのか。
「ギヴン」1巻の感想
この本をはじめに手にしたのは、シンプルだけどオシャレな表紙に惹かれてです。
表紙の紙の素材やイラストデザインの感じから、読む前はよくあるクラシックかレトロな感じの青春ものかと思っていたのですが、全然違いました。
「ギヴン」ストーリーが魅力的
それぞれのキャラクターに同感できる所があって、自然と物語に感情移入して読むことができました。
読みはじめは、(BLな感じはほとんどなく)普通にバンドをしている高校生、大学生の男の子たちの青春マンガの感じです。
楽しそうに楽器を演奏する姿が素敵でした。
また、上ノ山にギターを教えてもらっている時の真冬の癒やし系キャラクターに、ただただ読んで癒やされていました。
真冬が本当にかわいいです。
真冬という冷たそうな名前なのに、フワフワした雰囲気で、お花がいつもまわりに浮かんでいるところが、私は微妙にツボです!
ですがストーリーを読み進めて行くと、それぞれのキャラクターが抱えている悩みや過去が、人間の持っている厄介で複雑な感情と一緒に描かれるので、ただの青春マンガという感じではなくなり、だんだんストーリーに引き込まれていきました。
「ギヴン」同性同士の恋愛と青春
そこに同性同士の恋愛というものが絡んできて、より濃い話になっていました。
読んでいて、心が辛くて痛いなあ、と正直少しぐっと来るようなシーンもあります。
「ギヴン」は、まんが王国で、無料試し読みが出来るので、まずは無料で読んでみてくださいね。
サイト内で「ギヴン」を検索するとすぐに読めますよ。
そのようなシーンで、キャラクターの表情が繊細な描写で描かれているので、余計に惹きつけられました。
また、ストーリーの要所要所に入っているギャグシーンも私はかなり好きでした!
このシーンがあるだけで、青春ものもやっぱりしっかりと入ってるのだと思い出しますし、何より面白いです。
少し独特な感じのギャグなので、シリアスなシーンから切り替わったときに出てくると、すぐに顔が緩んでしまいます。
ちょっと落ち込むことがあった時に、笑いたいなと思ったら、そこのシーンを読み返したりもしました。
それで元気をもらうこともしばしば。
『ギヴン』は上ノ山と真冬だけではなく、バンドメンバーのベースの春樹やドラムの秋彦も主人公になりうるので、このシリーズは読み応えがあります。
文字数も多すぎるというわけでもなくちょうど良い感じの量なので、「この次はどうなるの?」とページをめくる手がすらすら動いて、あっという間に読み終わってしまい、次の巻をすぐに買いに行きました。
バンドメンバー4人の物語、きれいな絵と感情が細かく描かれていて、とてもおもしろかったです!
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