「狼への嫁入り~異種婚姻譚~」あらすじ
嫁体化、先祖返り等、聞きなれない言葉がありミステリアスなBL。
主人公のひたむきさ明るさが読む人の気持ちを心地よくさせます。
必死に手を握ってしまったのは合体シーン。
前代未聞の合体のシーンが見ものです。
異種間カップルの人外結婚BL。異種な上に“いけ好かない”同士の婚約。狼族には“嫁体化”(かたいか)というしきたりがあった――。兎族の少年・楓は、村のために 狼族の名家に嫁入りすることになった。人身御供のような結婚に腹を立てながらも持ち前の負けん気で前向きに婚約者と対面した楓だったが、跡取り息子の練は、なぜか冷たくつっけんどん。しかも着いて早々、「異種間で番になるためにお前の体質を変える」と楓は“嫁体化薬”という薬を飲まされ、指で後孔を抉られた。それが、正式な婚儀まで1ヶ月間施される“嫁体化”の始まりだった――。冷たい跡取り息子狼族×隠れ強気な村育ち兎族。
「狼への嫁入り~異種婚姻譚~」見どころと感想
“見どころと感想1”
狼族×兎族の異種間結婚という設定がユニークです。
噛み合わない二人がだんだんと歩み寄って恋愛へと発展していく過程の描き方が丁寧で良かったです。
突然嫁に出されてしまった兎族の楓がけなげで周りに溶け込もうと頑張っていく姿に思わず応援したくなります。
なんで錬は不愛想なんだろうと読んでいる最中からずっと疑問で、その深いわけを知りたく読み続けました。
ユニークで企画力に優れた作品ですので、長編化して欲しいしその先にあるものを描いて欲しいと思いました。
“見どころと感想2”
飢餓の兎族を救うため金持ちの狼族・錬のもとに嫁入りした楓の健気さが胸を打ちます。
小さいけど意思が強固で、無理やり嫁に出された負い目を背負った気持ちをを表に出さず、周りに解溶け込もうと奮闘する姿に心打たれます。
狼族からは歓迎されるが肝心の婿殿の錬は無表情で冷たく楓に接します。
嫁入りと言っても楓は男だから、1ヶ月かけて後ろを慣らされます。
ジャンルはBLだから、お尻の穴に挿入されても痛くないようにということでしょうね。
“見どころと感想3”
先祖返りという言葉が出てきますが、正直分からず調べてみました。
先祖帰りとは、親からの遺伝ではなく何代も前の先祖の遺伝子が突如現れるという事のようです。
人間の先祖は猿?では猿の先祖は?まさにロマンです。
そんなことを思いつつこの作品を読みました。
BLというジャンルなので、もっと絡みがあってエロ満載と思いきや、そういった場面は少ないです。
逆にエロ少ないからエロでアピールするのではなく、作品全体のクオリティーで勝負という意思が伝わってきます。
“見どころと感想4”
生け贄同然で狼族に嫁に出されてしまった可哀そうな楓。
ふてくされて自暴自棄にならずにその場所で何が何でも幸せになろうと努力します。
周りの人は優しいけど、肝心の婿殿の錬は冷たくて目も合わせない程よそよそしい。
そんな状況で辛抱強い楓もついにぶち切れ!
キレてもかわいいのが楓で、何故かちょっぴり愛嬌があるところが憎めないです。
錬が冷たいのは実は訳ありで、錬は錬で辛い思いや苦労を重ねてきました。
そのあたりはネタバレになるので書きませんが、本編を読んで確かめてくださいね。
“見どころと感想5”
飢餓に陥った兎族の村に狼族が訪れて、食料を2年分寄付する代わりに楓を嫁に欲しいと伝える。
飢餓状態を救うため楓は仕方なく狼族のもとに嫁に行くわけですが、嫁ぎ先の婿殿の錬がどうにも冷たくて不愛想。
ところで楓は男なのに嫁に行くという設定は面白いですね。
毎日お尻の穴の拡張のための作業をされるのですが、痛そうで辛そうで可哀そうです。
最初は嫌な奴だと思っていましたが婿殿の錬を取り巻く状況もだんだんわかってくると可哀そうという気持ちになってしまいます。
もだんだんと二人は打ち解けてキスシーンにはとてもワクワクしました。
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